ポテンツァの設定について私なりに考えをまとめてきている今日この頃です♪ ポテンツァって肌自体を変えていくときに必須のマシンだと思っているのですが、信じられないくらいパラメーターの可変性があって、奥がふかすぎる施術です。設定を自在に変えて施術を行うことができるので、(針の種類、刺入深さ:毛穴の深層・浅層でBi+リジュビのMono、熱の入れ方、熱量などの設定を決めてきます) クリニックによって結構、違う設定になっていると思うので、ポテンツァを受けたといっても目的やその先生の考え方によって全然別物になってくると感じています。
お顔全体はハリがでて小じわが軽減するように、Tゾーンは毛穴にきくようなイメージの設定にしていて、部位別だけでなく目的によって1パス目の設定と2パス目の設定を少し変えたりもします。ある程度ベースとなる設定に加えて、肌状態と肌反応(むくみや赤み)さえ許せば、部位によってさらに追撃していくこともあります。肝斑の方には、コラーゲン増生による真皮のリモデリングだけでなく、長期目線として最近議論されているSチップでの基底膜部分への熱入れも少し意識しています。Monoに切り替えて広くリジュビをかけたり、頬の赤っぽさには2MHzのパルス波も交えるなど、部位・症状によって設定を変えればお顔全体の底上げ治療が可能になるマルチな子です🥰何か美肌治療をしたいけれど、何を受けてよいか分からないという方にも広くおすすめできるものですね!全部気になるっていう方の場合にはピコトリプルから治療を始めて、ある程度落ち着いてきたら、診察で「そろそろポテンツァやらない?」とお話することなんかも多いです♪
最近は肌育系の注射についても色々と検討を重ねていて、自分でも試してみたりしています。ネットで何かが流行ると、機材のいらないものはどんどん色々なクリニックに導入されて、最近は内科でも簡単な物は入ったりしていて「みんな導入の決断はやすぎん?」と驚いています!点滴系では死者まで出てしまったし、レニスナとかも後になってしこりで困っている方もいるし、あれだけリジュラン、リジュランって言ってた人も、今度はリジュランの進化系!とまた違うものをすごくおしていて。もちろんネット上で流行れば、このネット社会でびっくりするくらい売れやすくなるのですが、私達医療者はきっと流行りにのりすぎるのではなく、それが本当に進化した物なのか、価格と見合っているのか、思わぬ有害事象はないのか、慎重に検討する必要もあるのかなと思ったりしています。
肌育ってレーザーなどの治療のさらにアドバンスの立ち位置にあるものだと思っていたりするので、それが良い物であっても、何を期待してやるかによっては、意味がなく思えてしまうものでもあると思うのです。今年も色々と検討して、良いと思うものに出会えば入れていくのでお待ちください~♪
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さて、タイトルの本題に入っていきます!私自身も体験してきた美容施術や、患者様から頂いた情報の中から、もったいないかなぁと感じる瞬間について、書いていきます!以前の記事と少しかぶるかもしれません💦
①「トーニング5回コース、フォトフェイシャル5回コース」とかです。以前から何度かお話している内容なので既読の方は飛ばしてください!まず、美容施術のコース契約には期間が設定されると思いますが、この期間が曲者で、契約すればその期間にその施術を何回か受けないといけなくなります。ただ本来、肌治療でそのような設定は少し危険で、状態に合わせて同種施術の治療間隔を延ばす必要があることもあるし、治療の反応性によっては、一度違う治療をはさんだ方がうまくいくであろう場面も多々でてくるので、そのあたりを評価することなく、決めた回数をただ照射してしまうと、微細な悪化に気づかず、肌のためにやっていた施術が実は肌をいためていた、ということになるかも?トーニングやフォトでいうと、多くても2-3回目くらいに、一度評価をする必要があると思っています。毎月フォトに通うとかは、肌のためにはやめた方がよいかもしれません💦
②「赤みレーザー治療」これもよく聞くのですが、赤みのレーザー治療に5回10回と通っておられる方に出会うことがあります。もちろん程度にもよると思うのですが、一般的な程度の血管拡張であれば2回も打てば効いてくることが多いのかなと思っています。当院ではIPL(アイコン)で血管拡張の治療を行いますが、1~2回でもかなり落ち着いていくことが多いです。逆に1~2回打って効果がないのであれば、3回5回と回数を重ねても意味がないのでは?と感じるので、これも評価が必要ですよね。赤みの治療として一番有名な物にVbeamがあり、もはや「赤み=Vbeam」として知っている方なんかも多いと思いますが、これも全ての赤ら顔に効くわけではないので適応判断と治療評価が必要なのは変わらないと思います。また、「他院でVbeamで治療を重ねたが効かない」と言ってご来院される方でも、当院でアイコンを打ったら1-2回で綺麗になる方は結構多いです。本来、Vbeamとアイコンは深達度や対象となる血管系に大きな違いはないはずだと思うのですが、Vbeamの方が腫れや紫斑などのダウンタイムが強く出やすいので、おそらく設定の問題でダウンタイムを忌避すると難しくなってくるのかなと、患者様からの話をきいて想像しています。明らかな血管拡張が少ない赤ら顔さんには、ポテンツァを入れていくのも良い適応です。ただ、最近ゼオスキンで赤みがでたから保険適応としてVbeamを打ってもらったというお話をよく聞きますが、これは色々な意味でアウトだし、効果自体微妙なのと、ビタミンAの離脱がないとただのエンドレスな肌いじめになるかもしれません💦
③「顔脱毛」これも以前もお話した内容になっちゃうのですが、先日も「顔脱毛に20回通っている、薄い毛は時間がかかるといわれた」というお話がきこえてきたりします。5回もやって効果の実感がないのであれば、それはもう効果のない設定でしかないのでは?と思わずにはいられません💦まずアレキのレーザーフェイシャルは私も大好きで、Jを上げてニキビの膿胞へアプローチしたり、色素への幅広い応用も素敵だと思っています。ただ、マイルドに漫然とやってると硬毛化(産毛だったのが太くなっている)も結構みるし、どうなのだろう、と。顔の産毛とかヒゲになってくるとフェイシャルの設定では歯がたたないことが多いと思うので、何回やっても効かないどころか、毛やくすみも含めて色々と悪くなると、もったいないなと感じた瞬間です。
結局、共通するのは医師とコミュニケートをとって評価、アプローチを調整していくことが大切っていうことですね!