男性のみならず、女性にとって「髪の毛」のお悩みは深いですよね。前頭部やわけめが薄くなるなどはもちろん、髪自体が細くコシがなくなったり、白髪が増えたり….😭 「お肌だけでなく髪の状態が悪いと、洋服も好きなものが着れない!」という方は多いのではないでしょうか😤うす毛って原因が様々で、食事・睡眠などの生活習慣、過度な整髪料など色々な要因が関与してくるため、一筋縄ではいかないのが難しいところですが、悩まれている方の多い分野であるため、研究がすすめられていて、ある程度有効性が確立した治療もあります🌸まず、外用薬が第一選択です。全ての治療の前提としてミノキシジルの外用が必須だと思っています。次点でサプリメントとメソセラピーです。特に、早く効果がほしい方には無理のない範囲でのメソセラピーはおすすめです。
女性のためのサプリメント
男性のための内服薬はひろく一般的に受け入れられていますが、女性の内服(ミノキシジル・スピロノラクトン等)に関しては、メリット・デメリットのバランスから、治療が確立しきってはいません。そこで、比較的気軽に始めることができるサプリメントとして、抜け毛を抑えたい方はもちろん、白髪予防や髪にコシを出したい方へ、パントガールorおぐしをおすすめすることが多いです。パントガールは毛母細胞を活性化させるパントテン酸をメインに配合、おぐしは頭皮環境を整えるべく日本人女性が不足しがちな亜鉛や鉄などをバランス良く含有したサプリです。これらの内服は、髪だけでなく、爪の状態も一緒に改善してくれる優れもので、目立った副作用がないので広くおすすめできるものです💖成分をみてみると…
●パントガール(3カプセル):ビタミンB₁(180mg)、パントテン酸カルシウム(180mg)、L-シスチン(60mg)、ケラチン、薬用酵母、パラアミノ安息香酸
●おぐし(3カプセル):ビタミンB₁(30mg)、パントテン酸(30mg)、L-シスチン(80mg)、ビタミンB2・B6・B12、ビオチン、葉酸、鉄、亜鉛、銅、ホスファチジルコリン、イノシトール、アルファリポ酸、MSM、L-オルニチン、L-メチオニン
1日に3カプセル内服したと考えるとこんな感じですね。おぐしは含有成分が多く、かゆい所に手が届く処方で、色々なものが少しずつ入っているサプリという印象です。内服は基本的には容量を守るべきなので、大きな声では言いませんが、グッと効かせたい急性期には1日6カプセル飲んじゃってよいサプリだと思っています。(パントガールの肝臓への負担を考えると、長期的には1日3カプセルまでにしましょう~) ダイエットをした時に、抜け毛がふえた経験がある方は多いのではないかと思います…日本人女性の抜け毛の原因の一つとして栄養の偏りが言われていることを考えると、おぐしが「日本人女性のためのサプリ」と言われるのが良くわかりますね🥰また、おぐしシリーズにはエッセンスもあって、栄養をたっぷり含んだ外用剤なので、まだうす毛悩みまでいかないけれど予防をしていきたい方や、抜け毛が気になりだした方など、地肌ケアのために広くおすすめできます😍一方で、パントガールは世界で初めて女性のうす毛に対して認められた内服で、ビタミンB1・パントテン酸をメインに配合されています。主要成分の配合量でいうと、さすが、他に類をみない処方ですね。臨床試験では3か月間内服で70%の方が抜け毛改善との結果もでています。もちろん、全ての方に等しく有効なわけではなく、他の要因(栄養不足や不規則な生活習慣などを含めて)を除いていく必要はありますが、女性のうす毛治療において、有名なサプリと言えるでしょう。ただ、パントガールは海外製品である点、長期使用で肝酵素上昇の報告がある点から、年1回は健康診断でよいので臓器障害の確認はおすすめしていて、色々考えると長期目線ではおぐしの方が安心感があったりするかな。
ミノキシジルってどうなの?
ミノキシジルの歴史は古く、脱毛に対する外用薬としては1986年から売られているといわれています。ミノキシジルは、動脈に強力に作用する血管拡張剤で、動物実験では細胞増殖を促進する作用も証明されています。お休み状態にある毛をグンっと元気な状態へもっていくイメージです😋頭皮への血流を増やしてくれるため、内服の効果も頭皮へ行きわたりやすくなりますね。効果には個人差がいわれていて、なんでもミノキシジルを硫酸ミノキシジルへ代謝する酵素活性が高い人ほど、効果が高いとか🙄アスピリンでこの酵素活性は下がるという報告もあり、あまり併用しない方がよい組み合わせの様です。ミノキシジルはさらに血管内皮増殖因子(VEGF)やプロスタグランジンE2を増加させる作用も言われており、頭皮環境を整えて、成長期の維持にも働くとされています。これらの作用から、FDAで男性型/女性型脱毛症への適応として認可されていますが、実臨床では、あごひげや眉毛の育毛、円形脱毛や治療が困難な瘢痕性脱毛などにも使用される所もあるとかなんとか🤓万能ですね…🙋♀️
ミノキシジル外用薬
臨床試験からも、局所ミノキシジル治療の効果は確立しています。容量依存性の効果が言われており、2%と5%を比較したもの(大体の試験が1年間塗り続けることで比較されている)では、複数の試験でどちらとも塗らない人より結果が良く、ミノキシジル外用の有効性がしっかり証明されていました。2%と5%の比較では5%の方がより良かったという結果でしたが、皮膚炎・頭痛・多毛症などの副反応も5%の方が少しだけ強くでるという報告もあり、注意は必要ですね。また、女性は男性よりミノキシジルへの感受性が強いと言われており、リアップなどの市販薬をみても男性用は5%ですが、女性用は1%程度のことが多いですね。副反応の一つ、多毛症は内服ミノキシジルでよく問題になります…ミノキシジルを内服した5人に1人程度にでる様ですが、頭の毛が増えると同時に顔や手足の毛が濃い剛毛になるなんて、ちょっと耐え難いですよね😱💦当院では現在、女性用には2%ミノキシジル外用薬をご用意しています。基本的には継続していくものになるので、無理なく外用を続けて頂ければと感じています🤔【Drug Des Devel Ther. 2019; 13: 2777–2786.】
メソセラピー
ザックリとした大まかな方針として、パントガールorおぐしで、抜け毛防止と頭皮環境を改善しつつ、ミノキシジル局所治療で増毛を狙っていくイメージです🤗(男性であればミノキシジル5%外用+フィナステリド内服。) ただミノキシジルの外用薬で1年くらいかけてジワジワ効果を出していくのも、もちろん良いのですが、1年…長いですよね🙄そこで、より早くしっかり効果を出したい方へ向けて、アドバンス治療としてメソセラピーをご用意しております。塗るだけより、注入した方が効果がでやすいのはイメージしやすいですね。当院での取り扱いとしては、ミノキシジル注射と成長因子注射があります。ミノキシジルをベースにたまに成長因子を混ぜる事も可能です。メソセラピーでは、メソガンを用いて治療を行っていきます。採用しているメソガン(MP&GUN)は世界唯一のFDA承認機で、現存するものの中で最も痛みが少ないと言われている機器です🤩メソガンを用いることで、正確に狙った層へ、正確に狙った量を高速で注入していくことができます💫スタッフで、手打ちとメソガンを使ってハーフ試験を行いましたが、「手打ちと比較した時のメソガンの痛みの少なさは感動もの」と😳メソセラピーの頻度は始めの数回は2週に1回程度受けられる方が理想ですが、無理のない範囲で月1回程度で継続して頂ければよいと思っています。早い方で4回目くらいから効果を実感されますが、ボーボーに生えてくるというよりは毛にコシがでてきたりするイメージです。特に脱毛してからの期間が長い方などは、必ず生えるというわけではないので、期待しすぎも良くないのですが、やってみる価値はあるのではないでしょうか。また、メソセラピーを受けられる方は、自宅での外用などは必須と思っています🙌
長くなってきたのでこの辺りで🐶💖