InstagramのQ＆Aで少しお話したため、お問い合わせ頂いているメニュー：ジュベルックです。数年前から海外で流行っていて、昨年あたりから「毛穴撲滅注射」というネーミングで、シワや毛穴を治療する製剤として、SNSなどでもよく見かけるので気になっている方も多いのではないでしょうか？最近の注射系施術の中で、ここまでデータが揃っているしっかりとした物の登場は久しぶりなんじゃないかなと思っています。ただ最近の美容医療業界は広告合戦の様相を呈してきているので、リスクのお話はそこそこに、施術の魅力や価格が全面に押し出されていることが多い印象ですので、このブログではそれをうけて施術の良い所・悪い所も含めて私なりの考えをお話させて頂こうと思います。(ジュベルックも少し様子見していた治療でしたが、結果的に良さそうだったので導入を決めました。自費診療において、新しすぎるものは時に健康的に重大なリスクを伴います。うちに通院してくださっている患者様や家族には、エクソソーム点滴や幹細胞とか何とかは現状受けないでねとお話ししています😘)
そもそも、ジュベルックは、PDLLAと呼ばれる製剤で、、、(難しい話は割愛して)、粒子を注入することで、異物が入ってきたと認識させて反応を起こすことを利用したものとされていて、栄養剤をまくタイプの肌育とはコンセプトから異なっています。昔、スカルプトラという製剤が同じ原理で登場したものの、反応が強くでて使いにくかったため粒子の形状や性質を工夫して、適度な反応がおこるように汎用化されて普及したものがジュベルックです。肌育と呼ばれる注射系施術の中でも生体反応を狙っていくものなので、使い方によって結果が出せる製剤というのは確かだと思います。PLLAはもちろんですが、ジュベルック自体、既に韓国などで数年使われてきた歴史があり、日本でもここ1年くらい使用が活発で、どうもちゃんと使えば、よさそうだぞというデータが揃ってきています。
ジュベルックは粒子なので、粉状の製剤となります。これを溶かして使用しますが、粒をどの位使用するかという問題があります。韓国の個人クリニックでは全顔へ手打ちで局所注射をする際にはしっかり量を使用するようですが、現在日本のクリニックではその1/4量を、全顔注射として使われていることが大半のようです。個人クリニックでは、先生のお考えで結果を出すために局所的に量を増やされている所も散見します。全体的な傾向として日本ではそういう傾向がありますが、どの部位にどの位打つかは、症状に合わせて調整していくため、範囲を狙っていくのもよいのではないでしょうか。
PLLA乳酸系一般の話になるかと思いますが、眉間・額・こめかみエリアへの手打ち注射で症例報告レベルで塞栓症が報告されています。同意書にさらっと書かれるレベルだとは思うのですが、何万人に1人の話でも受ける方は知っていてもよい話ですね。当院では何となく全顔メニューを選んだ患者さんが知らぬ間にリスクを取っているということがないよう、リスクエリアは外して顔広範囲・局所と２パターンのメニューをご用意することにしました。顔広範囲は他院様でいう全顔量を使用して、症状に応じて相談して範囲を決められるメニューです。リスクエリアを避けることでW以上のしっかりした量を狙った部位へ確保できます。(どのエリアに集中的にいくかはご相談ください♪)局所はもう少しその範囲を絞ってしっかり打っていく感じ🤗手打ちの推奨部位は下図のようなイメージで、眉間や額のシワであれば、ボトックス注射メインでレーザーorポテンツァ仕上げの方がよいかなと思っています。(リスクと効果のバランスどう捉えるかの考え方は本当に医師によると思います💦ぱっと見でお得に見えても、患者さんにとって本当の意味でお得な物ではないのでは？と感じるメニューは作らないようにしていて、リスクや痛みとの兼ね合い、それを3回やった時のコスト対効果を熟慮してメニュー設定をするようにしています🧐) 全顔治療はポテンツァのポンピングを併用することでジュベルックを交えたかなりお得なメニューも作成します。ダウンタイムも含めて確かな効果を出せるようにしたいと感じていて、使用量は症状と面積に応じてしっかりとした量を確保して、リスクとベネフィットのバランスを取りたいと考えています。毛穴やシワの深さとかにより1か所の量は変わるでしょう。
色々と言いましたが、実は私自身も既に3回打ってみていて、かなり満足している注射になります。自信をもっておすすめできるメニュー・価格設定を最終調整して、もうすぐデビューさせますので、今しばらくお待ちくださいませ！
